平凡な仕事を徹底すれば、非凡となれる
創業70年を超える老舗企業であるヤマダには、たくさんの「ない」がある。例えば、ホームページがない。自社のオリジナルブランドがない。メーカー直販サイトがない。小売店との直取引がない──。新たにOEM先を探している企業にとっては、物足りなく見えるかもしれない。
だが、ヤマダの本社を訪ねると、平凡な印象が非凡に変わる。本社ビルは、地下の倉庫にいたるまで整理が行き届き、男性社員は誰もが制服の下にネクタイを締め、来客を気持ちのよいあいさつで迎えてくれる。老舗旅館にも通ずる、清潔で心地よい空間がそこには広がっている。
「得意先を親父に例えるなら、私たちは女房です。女房というのは、親父のかゆいところに手が届かなければなりません」
自らの存在をそう例えるのは、2代目社長の山田征一氏(67歳)だ。社長をはじめ、幹部社員に取材すると、「ヤマダらしさ」という言葉が頻繁に出てくる。その意味するところを本部長の野村一雄氏(67歳)は、次のように答えてくれた。
「得意先の要望に合わせた製品を作るのがOEMの仕事です。ですから、ヤマダらしさとは、色や形のことではありません。あえていうなら、品質や仕上げの均一さといってもよいかもしれません。1個でも100個でもヤマダの品質を満たした製品でなければ、絶対に出荷しません」
そのために、本社内に教育実習室を設け、技術習得に力を入れている。生産は外部の職人に委託しているが、社員が作り手と同じ目を持って、生産管理、製品企画を行っているので、細かいところまで気配りができるという。
過去の名品にならい技を磨く、温故知新の物作り
創業70年を超える老舗企業であるヤマダには、たくさんの「ない」がある。例えば、ホームページがない。自社のオリジナルブランドがない。メーカー直販サイトがない。小売店との直取引がない──。新たにOEM先を探している企業にとっては、物足りなく見えるかもしれない。
だが、ヤマダの本社を訪ねると、平凡な印象が非凡に変わる。本社ビルは、地下の倉庫にいたるまで整理が行き届き、男性社員は誰もが制服の下にネクタイを締め、来客を気持ちのよいあいさつで迎えてくれる。老舗旅館にも通ずる、清潔で心地よい空間がそこには広がっている。
「得意先を親父に例えるなら、私たちは女房です。女房というのは、親父のかゆいところに手が届かなければなりません」
自らの存在をそう例えるのは、2代目社長の山田征一氏(67歳)だ。社長をはじめ、幹部社員に取材すると、「ヤマダらしさ」という言葉が頻繁に出てくる。その意味するところを本部長の野村一雄氏(67歳)は、次のように答えてくれた。
「得意先の要望に合わせた製品を作るのがOEMの仕事です。ですから、ヤマダらしさとは、色や形のことではありません。あえていうなら、品質や仕上げの均一さといってもよいかもしれません。1個でも100個でもヤマダの品質を満たした製品でなければ、絶対に出荷しません」
そのために、本社内に教育実習室を設け、技術習得に力を入れている。生産は外部の職人に委託しているが、社員が作り手と同じ目を持って、生産管理、製品企画を行っているので、細かいところまで気配りができるという。
INFORMATION
■ 事業内容
鞄・ハンドバック・紳士・婦人革小物の製造
■ 代表名
山田 征一
■ OEM担当者
山田 大輔
■ 資本金
2000万円
■ 従業員数
30人
■ 所在地
〒111-0052 台東区柳橋1-29-1
■ 電話
03-3862-8801
■ FAX
03-3862-8806
■ 取扱品目
鞄、ハンドバック、紳士、婦人革小物
■ E-mail
s-yamada@chive.ocn.ne.jp