株式会社革包司博庵

手間を惜しまずに、革本来の美しさを引き出す
業界屈指の高度な技で、紳士財布を手がける

information


  • ■ 事業内容

    紳士用専門革小物製造卸

  • ■ 代表名

    長谷川 博司

  • ■ OEM担当者

    長谷川 博司

  • ■ 資本金

    1000万円

  • ■ 従業員数

    4人

  • ■ 所在地

    〒111-0051 台東区蔵前4-4-1

  • ■ 電話

    03-5833-7166

  • ■ FAX

    03-5833-7106

  • ■ 取扱品目

    束入、札入、名刺入、小銭入

  • ■ 自社ブランド

    HIROAN(ヒロアン)

  • ■ E-mail

    maroquinerie@hiroan.co.jp

  • ■ URL

    http://www.hiroan.co.jp/

▼ OPEN

女性の財布と違い、男性物の財布はベーシックなデザインが多く、違いがわかりにくい。だが、細部を見れば、違いは歴然とある。最近は、男性ファッション誌が革小物の製法を詳しく紹介するようになり、ディテールを確かめて財布を購入する男性も増えてきた。革包司博庵(かわほうしひろあん)は、そんな違いがわかる男に向けたハイクオリティな革財布を手がけている。

革包司博庵(以下、ヒロアン)のことを知るには、社歴よりも、まず技術の高さを紹介したほうがわかりやすいだろう。例えば、「ミガキ」という革の断面の仕上げ方法がある。一般的な財布は、断面に塗料を塗り重ねて仕上げるものが多いが、同社では布で断面を繰り返し磨き、自然な光沢を出す、昔ながらの製法にこだわっている。
見る者をうならせるのは、「ベタ貼り」という製法だ。表革の裏に、0.5ミリの薄さにすいた革を寸分の狂いもなく貼り合わせる技法で、ヒロアン以外では見かけない高度な技法だ。折り曲げても裏地がたわまないため、1枚の革だと錯覚するほどである。
「足し算より引き算の仕事」と長谷川博司社長(59歳)が指摘するように、同社の財布は、奇をてらわず、手間をかけることで、革製品の魅力を引き出している。価格は決して安くないが、熱心なファンからの注文が絶えることはなく、工房はフル稼働状態だ。その一方で、国内の生産ネットワークを生かし、国内の大手アパレルブランドからOEMも受託している。現在、OEMと自社ブランド品の売上比率は半々だという。
意外なことに、長谷川氏は財布作りの技術を他人から教わったことはない。実家は、祖父の代から続くメーカーだが、「父には職人になる必要はない」といわれていたそうだ。
「職人を指導するには、職人以上の腕を持ってなければついてきてくれません。ヨーロッパのメゾンブランドが作る製品を手本に、独学で技を覚えました。向こうの職人たちに『もとはおれたちだったが、お前もやるな』といわれるものを作りたい、そう思ってこの仕事を続けてきました。」

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紳士財布とは、
革を使った「総合芸術」

長谷川社長は、高校卒業後、いわゆる袋物業界に入った。実家(長谷川製作所)は、祖父の代から続く紳士財布のメーカー。3人兄弟の末っ子である長谷川氏は、2人の兄ともに家業を担ってきた。経営は兄、製品の企画や製造は弟(長谷川博司氏)が受け持った。時代は高度成長期。「永遠に右肩上がりが続くと錯覚した」ほど業績は好調だった。しかし、1980年代後半になると、安価な中国製品が市場を席巻。兄が経営する会社も、時代の流れに対応すべく、中国の提携工場に生産を委託するようになった。
「いまは好調でも景気が悪くなる日は、必ずやって来る。そのときに技術を培っていなかったら足をすくわれる。そう思い、技術を深化させてきました」
2000年に独立し、自らの名を冠したブランド『ヒロアン』を立ち上げたのは、これまでに培った技を開花させたいと思ったからだ。ちなみに、社名にある革包司(かわほうし)とは、財布屋という意味。あえて横文字にせず、日本人としてのアイデンティティーをブランド名に込めた。
長谷川氏は先代から技を教わることはなかったが、いまも大切にしている社訓がある。「道具の創造こそが優秀といわれる職人の力なり」という言葉だ。
「祖父はいち職人でしたが、自分で使いやすい道具を作り、ものすごい数の道具をそろえていました。私も製品の完成度を高めるために、必要な道具はぜんぶ自作しています。材料も、出来合いの革を仕入れるのではなく、タンナーに特注したものを使っています。紳士物の財布は、総合芸術。技術だけがあってもだめなのです」
ひたむきな努力のかいあって、いまでは得意先のバイヤーからヨーロッパのメゾンブランドにも匹敵すると評価されるようになった。目下の目標は、次の世代に技術を伝えていくことだ。ヒロアンに財布作りを依頼したいという企業のOEM担当者はもちろんのこと、長谷川氏に続く、すご腕の職人を目指す若い人にも同社の門戸は開かれている。

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OEM企画進行について

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