株式会社パイオニア

紳士靴の技を生かした婦人靴が好評
ファッション雑貨のパリコレにも出展

information


  • ■ 事業内容

    紳士・婦人靴企画製造販売

  • ■ 代表名

    西村 博

  • ■ OEM担当者

    谷藤 京子

  • ■ 従業員数

    54人

  • ■ 所在地

    〒120-0041 東京都足立区千住元町6-6

  • ■ 電話

    03-3881-3031

  • ■ FAX

    03-3881-3210

  • ■ 取扱品目

    紳士靴、婦人靴

  • ■ 自社ブランド

    ピオネロ、ピオネロナチュラル、ヴェンターレ

  • ■ E-mail

    kikaku@i-ml.com

  • ■ URL

    http://pionero.jp/

▼ OPEN

大量生産時代が訪れる以前、革靴は気軽に買えるものではなかった。靴は、手入れをし、修理をしながら長く履き続けるものだった。時代は変わり、靴は消耗品として安価に売られるようになった。その傾向はデフレが進む現代において、さらに強まっている。パイオニアは、「開拓者」という社名とは対照的に、靴作りの伝統を重んじ、大量生産、大量消費に異をとなえてきた下町の靴メーカーだ。

パイオニアは1963年に、東京・足立区で誕生した。当初は、紳士靴の製造が中心だったが、市場の流れに合わせた結果、現在は売り上げの8割を婦人靴が占めるようになった。内訳は、有名ブランドのOEMが9割、残り1割が自社ブランド品による。2代目社長の西村博氏(42歳)は、OEMの仕事の重要性をこう強調する。
「オリジナル(自社製品)の中で、どれだけおもしろいものが開発できて、それをどう得意先への提案に生かせるか。そのことを常に考えています。OEMは、数をこなせるので、若い人を育てるためにも必要な仕事です。数をこなすことなくして、メーカーの技術向上はありえません」  同社では、紳士靴の製造を本社工場で、婦人靴の製造を山形市内の工場で行っている。現場のスタッフは、東京と山形を合わせると50人を超える。若い技術者の育成にも力を入れる西村社長だが、「技術はステータスではなく、単なる道具」と断言する。
「最近、靴職人を目指す若者が増えています。でも、20年、30年、この業界で食べていける人は少ない。彼らがあこがれているのは作家であって職人ではない。職人であれば、どんな靴でも作れなければいけない。弊社はメーカーですが、スタンスは、お客さんのよろず相談に応じていた、かつての町の靴屋です。納品先が問屋さんであろうと、小売店さんであろうと、消費者によろこんでもらうために切磋琢磨(せっさたくま)する。それが私たちの使命です」
10年前に立ち上げた婦人靴のオリジナルブランド『ピオネロ』は、そんな西村社長の信念を形にしたものだ。東京・国分寺にある直営店では、店頭にないカラーの靴もオーダーができ、専門店以上のきめ細かな修理体制を整えている。今年4月には、中国・上海にも直営店をオープンさせ、店頭で得られた反応を商品開発に生かしている。

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紳士靴、婦人靴の両方を
ミックスした技に自信

一般的に靴メーカーは、紳士靴、婦人靴のどちらに特化しているところが多い。パイオニアでは、紳士靴で培った技術を応用し、手の込んだ作りの婦人靴を多く生産している。「紳士靴作りで培った底付けの技術と、仕上げの技術には自信があります。男物、女物、両方できるからすごいというわけではなく、よそのメーカーが嫌う、複雑な靴を作るのが私たちの役目だと思っています」
そうした持ち前の技術力に加え、近年、同社が強化しているのが、デザイン力だ。その一環として、2006年からパリの見本市に毎年、新作を出品している。2009年1月には、ファッション雑貨のパリコレといわれる『プルミエール・クラス』にも出展を果たした。
「靴作りの基本は、ヨーロッパも日本も大して変わりません。違いを出せるとしたら、感性の部分です。海外の見本市に出展してわかったのは、パリと上海、東京で売れる靴は、同じデザインだということです。人の本能に訴えかけるものは、結局、国も世代も関係ないんですね」
こうした積極的な取り組みが功を奏し、国内の有名バッグブランドがプロデュースする婦人靴のラインを任されることとなった。国内市場が縮小する中、メイド・イン・ジャパンを守り続けるのは並大抵なことではないと思うが、「この靴、本当に買ってよかったとお客さんにいわれたら、人間それで済むじゃないですか」と西村社長は笑う。
パイオニアで働く若者たちが生き生きと見えたのは、産業の空洞化を真剣に食い止めようとする経営者の存在があるからなのだろう。  

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